過去の成約事例を信じ過ぎるのは危険

不動産売却を検討する際に、大きな判断材料となるのが不動産査定です。自分の不動産がどれくらいの価格で売ることが出来るだろうかということは、簡単に想像出来るものではありませんし、まずは不動産査定をしてもらって査定価格を知ることから売却計画は始まるといっても過言ではありません。
それくらい大切な不動産査定ですが、査定法は一つではないことをご存知でしょうか。いろんな査定方法があるのですが、その一つに取引比較事例法という方法があります。このネーミングからある程度イメージ出来るかもしれませんが、これまでに実際に成約して取引された物件を参考に価格が決められる方法です。例えば、あるマンションを査定するとなった場合に、これまでに似たようなタイプや同じマンションが売却されていた場合、その時にいくらで売却されたかを参考にして査定価格が決められるという方法です。一見、理にかなっているように思える方法ですが、過去の成約事例を信じすぎるのは危険であることを知っておくべきです。その理由は、建物自体は同じようなタイプであっても、その当時と現在とでは、様々な状況が変わっています。現在では開発が進んでいるという場合などは価格が上がったりする場合もあるのです。また、当時売却した人が、事情があって安くでもいいからとにかく早く売りたいからと相場よりもかなり安い価格で売却している可能性だってあるのです。もちろん査定価格を参考にするのは良いことですが、信じ過ぎないように気を付けましょう。